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婚前特急
（2011年 日本）（上映時間1時間47分）
監督：前田弘二
出演：吉高由里子、浜野謙太、杏、石橋杏奈、青木崇高、吉村卓也、吉岡睦雄、
宇野祥平、白川和子、榎木孝明、加瀬亮
＊テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開
ホームページ http://konzentokkyu.com/
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＜ストーリー＞
人生を楽しむためには、時間を有効に使い、いろんな人といろんな体験をすべ
きだと考える24歳のＯＬ、池下チエ（吉高由里子）は、５人の彼氏と付き合い
ながら充実した毎日を送っていた。結婚など頭になかったチエだったが、新婚
の親友トシコ（杏）のアドバイスに従って５人の男を査定し、本命を絞ろうと
する。まずは、一番査定の低かった田無（浜野謙太）に別れ話を切り出すのだ
が…。
＜レビュー＞
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５人の彼氏と付き合う女！軽快なテンポで楽しく笑えるラブコメ
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なかなか楽しいラブコメです。
「人生を楽しむためには、時間を有効に使い、いろんな経験をしなくちゃ」と
いうモットーのもと、５人のまったく違うタイプの男たちと同時に付き合う24
歳のＯＬチエ。当然ながら結婚など頭にナシ。
ところが、結婚間もない親友のトシコにアドバイスされ、５人の男のメリッ
ト・デメリットを査定して本命を絞ることに。最初に最も査定の低いパン工場
に勤めるダメ男、田無に別れ話を切り出したところ「俺たち付き合ってたっ
け？」。そこから彼女の運命は思わぬ方向に……。
チエが５人の男と付き合う設定は面白いものの、ストーリー自体はありがち。
彼女が５人のうちの誰かとくっつくまでを描きます。しかも、それが誰かは冒
頭近くでほぼ察しがついてしまいます（この手のラブコメのパターンで「美女
とナントカ」）。
それでも、チエと男たちのスッタモンダを、軽快なテンポで明るく描いて笑い
を誘います。最初はいかにも恋愛の主導権をとって、自由気ままに生きている
感じだったチエが、どんどん空回りして焦る姿が笑えます。彼女を振り回す田
無のボケっぷりも秀逸。
全編に笑いどころが満載。ベタなネタや強引な笑いで爆笑させるのではなく、
ちょっとオフビートっぽい、人を食った笑いでクスクスと笑わせます。新鋭の
前田監督のコメディー・センスはなかなかのもの。主演の吉高由里子のコメデ
ィエンヌぶりも堂に入ってます。
ただし、観終わって物足りなさも残りました。観ている間は楽しいけれど、後
に残るものがあんまりないんですよねぇ。
ドラマは、田無がある女性と親しくなるところから転機を迎え、いかにもラブ
コメらしい予定調和のエンディングへ……。
結局、これって「２人が自分に正直になってくっつきました」というだけのお
話。それ以外に、登場人物の内面の変化が見えてくるわけでもないし、人生の
機微がうかがえるわけでもありませんでした。
わずかに伝わってくることといえば「結婚っていいもの」「あなたにもきっと
お似合いの相手がいるはず」な〜んてことぐらい。せっかく主人公をユニーク
なキャラクターにしたのに、そんなありきたりなことを言われても……。
というわけで、普通に楽しいラブコメで、それ以上でもそれ以下でもない映画
なのでした。気軽に楽しむのには最適。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2011年4月2日（土）ヒューマントラストシネマ渋谷にて。午後2時10分の回
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