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ダークナイト ライジング（THE DARK KNIGHT RISES）
（2012年 アメリカ）（上映時間2時間44分）
監督：クリストファー・ノーラン
出演：クリスチャン・ベイル、マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、
アン・ハサウェイ、トム・ハーディ、マリオン・コティヤール、ジョセフ・
ゴードン＝レヴィット、モーガン・フリーマン、マシュー・モディーン
＊丸の内ピカデリーほかにて全国公開
ホームページ http://www.darkknightrising.jp/
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＜ストーリー＞
地方検事ハービー・デントの罪を被り、ゴッサム・シティから姿を消したバッ
トマン。それから８年、ゴッサム・シティに異様なマスク姿の怪人ベイン（ト
ム・ハーディ）が出現し、街を恐怖のどん底に陥れる。そんな状況の中、隠遁
生活を送っていたブルース・ウェイン（クリスチャン・ベイル）は、再びケー
プとマスクを身にまとい、新たな戦いに身を投じる……。
＜レビュー＞
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シリーズ完結編にふさわしい重厚な人間ドラマ＆アクション
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クリストファー・ノーラン監督による『バットマン ビギンズ』『ダークナイ
ト』に続く"バットマン"3部作の完結編。単に2作目の続編というだけでなく、
１作目からの様々な謎も解き明かしたシリーズの最後を飾るのにふさわしい作
品です。
基本は正義ＶＳ悪の対決のアクションものながら、そこにきちんとしたテーマ
性と人間ドラマを織り込んで、凡庸なハリウッド・アクションとはまったく違
う重厚な世界を構築しているのが、このシリーズの魅力。今回もそれは変わり
ません。
前作で死んだ検事の罪をかぶって姿を消したバットマン。おかげでゴッサム・
シティは平和になったものの、８年後に謎のマスク姿の怪人ベインが出現。引
きこもり生活を送っていたブルース・ウェインは再びバットマンとして戦いを
始める……。
ブルースが再び立ち上がる経緯が自然で納得できる展開。その後の彼の様々な
葛藤もきちんと描かれています。マイケル・ケイン演じるアルフレッド、ゲイ
リー・オールドマン演じるゴードン市警本部長など、これまでに登場した人物
の人間ドラマも魅力的。
さらに、アン・ハサウェイ演じるキャットウーマン、マリオン・コティヤール
演じる重役、ジョセフ・ゴードン＝レヴィット演じる若手刑事など、新登場の
人物も効果的に活躍させています。
今回の悪役トム・ハーディ演じるベインは、全編マスク姿ということもあって、
前作のヒース・レジャーほどのスゴミはありませんが、それでも不気味さはか
なりのもの。
善と悪、正義とは何か、権力に操られる民衆の愚かさ、復讐や憎悪といった重
たいテーマもきちんと盛り込まれています。核の暴走なども含めて現実社会に
通じるテーマだけに、かなり見応えがあります。
もちろんエンタメ性もタップリ。あっさりベインに敗北するブルース。しかし、
生還不可能とも思える環境から見事に復活し、ド派手な市街戦へ突入。ハラハ
ラドキドキの展開が続きます。
そして、クライマックスでは思わぬ黒幕が判明し、バットマンが最後の戦いに
臨みます。意味深で余韻を残すラストもシリーズ最終作にふさわしいものです。
2時間44分という長さながら、まったくダレるところがなく、最後まで目が離せ
ませんでした。シリーズを通して傑作といえるでしょう。
ちなみに、やっぱり前2作（特に『バットマン ビギンズ』）は観ておいたほう
がより楽しめると思います。
≪ぽちの満足度≫
★★★★☆
≪ぽちのオススメ度≫
★★★★☆
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2012年8月5日（日）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後3時15分の回
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