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フリーランサー ＮＹ捜査線（FREELANCERS）
（2012年 アメリカ）（上映時間1時間36分）
監督：ジェシー・テレロ
出演：カーティス・"50 Cent"・ジャクソン、ロバート・デ・ニーロ、フォレス
ト・ウィッテカー
＊シネマート新宿、ユナイテッド・シネマ豊洲ほかにて全国公開
ホームページ http://freelancer-movie.com/
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＜ストーリー＞
ストリート・ギャングから足を洗いニューヨーク市警（ＮＹＰＤ）の警官とな
ったジョナス（カーティス・"50 Cent"・ジャクソン）。だが、まもなくなく父
親の元相棒のサルコーネ警部（ロバート・デ・ニーロ）に目をかけられ、彼が
仕切るドラッグビジネスを手伝うことになる。そんなある日、父親の死にサル
コーネが関わっていたことを知ったジョナスは、復讐を企てるのだが……。
＜レビュー＞
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デ・ニーロ＆ウィテカーのワルぶりが見ものの悪徳警官映画
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せっかく更生して警官になった青年が、悪徳警官たちのドラッグビジネスに加
担させられるものの、そのボスが父親の死に関係していることを知り復讐を企
てるというお話。
復讐劇とはいっても、正義が悪をぶっ倒すというようなカタルシスはナシ。観
終っても、何やらドロドロしたものが残るのが、いかにも今風な映画という感
じです。
前半は、主人公がどんどん悪に加担させられていく様子が描かれます。よくあ
る福徳警官もののパターンとはいえ、そのボスを演じるのがロバート・デ・
ニーロ。その手下がフォレスト・ウィテカー。この２人の圧巻の演技が、ドラ
マを盛り上げます。なんたって、２人とも顔を見ただけでコワイんですから。
映像は暗めのタッチで、リアルさをあおります。どうでもいいようなシーンも
ありますが、テンポがいいのでそんなに飽きることはありません。
犯罪シーンなどのスリリングさも秀逸。引き金を引くのか引かないのか、ギリ
ギリの展開が何度も登場して、ハラハラドキドキ度はかなりのもの。アクショ
ンもあちこちに適度に盛り込まれています。
そして、後半は、父親の死の真相を知った主人公が復讐を企てます。昔のハリ
ウッド映画なら、ド派手に主人公が復讐を果たして大団円となるのでしょうが、
そうは行きません。主人公の前にはいくつかの試練が訪れて、ギリギリの決断
を迫られます。これがかなりのショッキングさ。おまけにラストもメデタシメ
デタシとはなりません。
その分、リアルなのは確かです。警察の腐敗ぶりに加え、主人公が善と悪との
間を行き来していたり、人種差別的な要素が描かれたり、「何やらＮＹＰＤっ
てとんでもないところなのね」と思わせるには十分な描写。そういう点で『セ
ルピコ』や『トレーニング・デイ』などの悪徳警官映画と共通する雰囲気もあ
ります。
まあ、何よりこれはデ・ニーロとウィテカーのワルぶりを観る映画でしょう。
そのぐらいコワイです。いやホントに。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
（79点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
2012年12月4日（火）マスコミ試写（京橋テアトル試写室）にて
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2012年11月24日（土）テアトル新宿にて。午後4時20分の回
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