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ラム・ダイアリー（THE RUM DIARY）
（2011年 アメリカ）（上映時間2時間）
監督・脚本：ブルース・ロビンソン
出演：ジョニー・デップ、アーロン・エッカート、マイケル・リスポリ、アン
バー・ハード、リチャード・ジェンキンス、ジョヴァンニ・リビシ、アマウ
リー・ノラスコ、マーシャル・ベル、ビル・スミトロヴィッチ
＊新宿ピカデリーほかにて全国公開
ホームページ http://rum-diary.jp/
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＜ストーリー＞
1960年のプエルトリコ。ニューヨークからやって来た新進ジャーナリストの
ポール・ケンプ（ジョニー・デップ）は、地元の新聞社で働き始める。だが、
やる気のない記者仲間とともにラム酒漬けの毎日。そんなある日、不正な土地
取引で金儲けを企むアメリカ人実業家サンダーソン（アーロン・エッカート）
に接近したケンプは、彼の婚約者シュノー（アンバー・ハード）に心を奪われ
てしまう。おまけに、サンダーソンの不正な取引にも巻き込まれていくのだが
……。
＜レビュー＞
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ジョニー・デップが伝説のジャーナリストを思い入れタップリに
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ジョニー・デップといえば、海賊だの吸血鬼だのメイク顔ばかりで、意外に素
顔での出演が少ない俳優。そんな中、この映画は珍しくも素顔での登場です。
原作は伝説のジャーナリスト、故ハンター・Ｓ・トンプソンの自伝的小説。ジ
ョニー・デップがプライベートでも親友だったというだけに、自ら製作も兼ね
る力の入れ方。
若きジャーナリストと仲間たちのハチャメチャな日々を描いたドラマです。主
人公はジャーナリスト、ケンプ。作家志望だが芽が出ず、とりあえず金を稼ご
うとアメリカからプエルトリコにやってきて、新聞社に就職。しかし、そのう
ちに地元の不動産業者の不正に巻き込まれていく……。
主人公のケンプは、酒びたりで、履歴書にも平気でウソを並べるとんでもない
人物ですが、周囲にはもっととんでもない人たちがいます。新聞社は潰れそう
だし、スタッフはやる気のない人たちばかりで、ひたすらラム酒を飲みまくり
ます。なかには、ヒットラーを崇拝しているらしいブチ壊れた記者までいます。
そんな連中のバカバカしくも、ユーモラスな行状を生き生きと描いています。
プエルトリコのトロピカルムードもあり、なかなか楽しい展開。地元レストラ
ンでの大騒ぎだの、ヘンなドラッグで幻覚を見るシーンだの、思わず笑ってし
まいます。痛快青春物語といった雰囲気の映画です。
前半、ケンプは地元の不動産業者と知り合い、リゾート建設を巡る不正に引き
入れられてしまいます。
そんな中で、不動産業者のフィアンセに恋をしてしまうケンプ。２人の恋愛模
様も、この物語の大きなポイントです。
後半、ケンプはあることから不動産業者と決別し、仲間と共に不正告発の新聞
発行を目指します。ところが……。
後半のこの展開も青春物語らしい痛快さに満ちています。たった100ドルの金を
どうやって増やすのか？ スピーディーでスリリングな場面が続きます。
ただし、ラストはややあっけない感じ。もう少しメリハリをつけて盛り上げて
もよかったのでは？ それに肝心の不正の内容がわかりにくいのも気になりま
した。
とはいえ、最後は青春物語らしく、ケンプの新たな旅立ちを示して後味よく終
わります。
型破りで楽しい青春物語。何よりジョニー・デップの強い思い入れが感じられ
るので、彼のファンは特に必見でしょう。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2012年7月１日（日）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時30分の回
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