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サニー 永遠の仲間たち（SUNNY）
（2011年 韓国）（上映時間2時間4分）
監督・脚本：カン・ヒョンチョル
出演：ユ・ホジョン、シム・ウンギョン、チン・ヒギョン、カン・ソラ、コ・
スヒ、キム・ミニョン、ホン・ジニ、パク・チンジュ、イ・ヨンギョン、ナ
ム・ボラ、キム・ソンギョン、キム・ボミ、ミン・ヒョリン
＊Bunkamuraル・シネマ 、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開
ホームページ http://www.sunny-movie.com/
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＜ストーリー＞
主婦のナミ（ユ・ホジョン）は、母の見舞いに行った病院で高校時代の親友チ
ュナと再会する。ガンで余命わずかの彼女は、ナミに「仲間と再会したい」と
告げる。かつて彼女たち７人は、「サニー」という仲良しグループを作ってい
た。ナミはチュナの願いをかなえるために、音信不通となっていた仲間たちの
消息を調べるのだが……。
＜レビュー＞
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キラキラした青春の日々がさりげない感動を呼ぶ女の友情物語
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ベタな感動物語を描かせたら韓国映画がピカイチ。この映画も、わかっている
のに最後にはキッチリ感動させられる見事な作品です。
主人公は夫と娘のいる主婦のナミ。母親が入院する病院に見舞いに行ったとこ
ろ、高校時代の親友チュナと再会。ところが、彼女はガンで余命わずか。そし
て、昔の仲良しグループ「サニー」のメンバーと再開したいと願う。そこで、
ナミは彼女たちの消息を探るのだが……。
冒頭近くで、ベタベタなテレビドラマを映して「もう見飽きた」と言わせるシ
ャレ心がたまりません。確かに、この映画はネタはベタながら描き方はウェッ
トさとは無縁。
全体の構成は、サニーのメンバーたちの高校時代と現在を行き来するスタイル。
高校時代では、田舎から転校してきたばかりの主人公ナミが、チュナをリー
ダーとする仲良しグループ"サニー"の７人目のメンバーに迎えられ、楽しく遊
んだり、ライバルたちと決闘したり、淡い恋に苦しむようすなどが、当時の洋
楽ヒット曲満載で描かれます。
一方、現在のパートでは、ナミが仲間たちの消息を探り一人ずつ再会していく
中で、かつての夢とは違ってしまったほろ苦い日々が語られます。
どちらのパートも押しつけがましさはまったくナシ。ユーモアたっぷりに明る
くテンポよく描かれます。こういう楽しさ、明るさが着地点の感動をより深く
してくれます。
高校時代のパートでは、決闘場面をはじめ爆笑もののシーンがタップリ。キラ
キラと輝く少女たちの青春模様が、生き生きと映し出されます。軍事政権下だ
った1980年代の世情も背景として描かれますが、深刻になることはありません。
現在のシーンでも、明るく楽しい描写が目立ちます。特に傑作なのが、ナミや
チュナたちが昔の制服を着て今の高校生たちをボコボコにする痛快なシーン。
病魔に苦しむチュナの壮絶なシーンや、メンバーの悲しい人生などシリアスな
側面はあるものの、極端にそちらに走ることはありません。２つのパートとも
に、メンバーの個性が際立っているのも楽しさの源泉。
終幕が近くなると感動を誘うシーンが増えてきます。なかでも切ないのがナミ
が昔のビデオを見るシーン。ナミが初恋の相手を訪ねる場面では昔と今の彼女
が出会うファンタジックなシーンも登場します。それでも涙の押し売りはしま
せん。
高校時代のパートは衝撃的な事件によって幕を閉じ、いよいよ結末へ。かなり
都合のいい展開ですが、それも許せてしまいます。驚きの遺言、楽しいダンス
シーン、そして、ラストにはついにあの人物が……。さりげない感動に包まれ
て、自然に涙がこぼれました。「タイム・アフター・タイム」の流れるエンド
ロールも心に残ります。
観た人それぞれが、自分のあの頃を思い出しそうな映画です。こんなにベタな
ネタで、こんなに素直に感動させてくれるとは「お見事！」の一語。
≪ぽちの満足度≫
★★★★☆（＋1／2★）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★★☆
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2012年5月23日（水）ヒューマントラストシネマ有楽町にて。午後2時10分の回
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