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宇宙兄弟
（2012年 日本）（上映時間2時間9分）
監督：森義隆
出演：小栗旬、岡田将生、麻生久美子、濱田岳、新井浩文、井上芳雄、森下愛
子、益岡徹、堀内敬子、中野澪、中島凱斗、吹越満、塩見三省、堤真一、西村
雅彦
＊ＴＯＨＯシネマズ日劇ほかにて公開
ホームページ http://www.spacebrothers-movie.com/
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＜ストーリー＞
兄・南波六太（小栗旬）と弟・日々人（岡田将生）の兄弟は、ある夜、月に向
かうＵＦＯを目撃し、一緒に宇宙に行こうと約束する。それから19年。約束通
りに宇宙飛行士となった日々人は、日本人初の月面ミッション・クルーとなる。
一方、六太は勤務先の自動車会社をクビになり、再就職もできずにいた。そん
な中、彼のもとに宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）の宇宙飛行士選抜試験の
書類選考合格通知が届く。それは兄を気遣って日々人が内緒で応募したものだ
った。それをきっかけに、再び宇宙への情熱を取り戻し、過酷な選抜試験にチ
ャレンジする六太だったが……。
＜レビュー＞
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宇宙に情熱を燃やす兄弟を生き生きと描いた青春物語
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近未来の2025年を舞台にした宇宙オタクの兄弟による青春物語です。
子供の時にＵＦＯを目撃したのをきっかけに、宇宙飛行士になる夢を抱いた兄
弟。弟は夢をかなえたものの、一方の兄はダメダメな人生。ところが……。
前半は宇宙飛行士となって、日本人初の月面ミッション・クルーとして宇宙に
飛び出す弟と、会社をクビになって次の仕事も決まらず、宇宙とは無縁な日々
を送る兄という対照的な兄弟の姿が、幼い頃の思い出を織り込みながら描かれ
ます。
それぞれの心情、特に兄の屈折した思いがよく伝わってきます。同時に、それ
でも深く結びついた兄弟の絆がクッキリと見えてきます。
いまどきの若者（といっても2025年ですが）らしく、あまり熱すぎず、素直な
感じなのが印象的。笑いどころもあちこちにあって、楽しく見られます。
後半はいよいよ弟が月に向かって出発。一方、弟の配慮によりJAXAの宇宙飛行
士試練を受けることになった兄は、最終候補者に残って試練の試験に挑みます。
当初は乗り気でなかった兄ですが、次第に宇宙への情熱を復活させます。
弟の月面での活躍はＣＧを駆使してリアルかつ迫力十分に活写。それに対して、
兄の選抜試験は、超個性的なキャラの人々を登場させて盛り上げます。麻生久
美子、濱田岳、新井浩文、井上芳雄、塩見三省が扮する宇宙飛行士候補者たち
が、ユニークな課題に挑む中で起きる様々な出来事を、起伏豊かに描いていま
す。どちらのドラマとも派手さはありませんが、見応えは十分です。
弟の月面でのアクシデントと、兄の最終面接をリンクさせたクライマックスで
ドラマは最高潮に。
ラストは予定調和でやや物足りなさはあるものの、テンポよくまとめて兄弟の
絆を強調。この映画にふさわしいエンディングで、誰でも心地よくスクリーン
を後にできます。
実のところ個人的に宇宙にはあまり興味のない私。高所恐怖症ゆえ、宇宙飛行
士になりたいなどと考えたことは一度もありません。にもかかわらず、これだ
け楽しめるのだから立派なもの。幅広い層が楽しめるエンタメ映画として、な
かなかよくできています。
しかし、まあ、昔は宇宙モノといえばキューブリックの『2001年宇宙の旅』を
はじめ、どこかアヤシさがあったものですが、今では明るく楽しい夢の世界。
それだけ宇宙が身近な存在になったのでしょう。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2012年5月8日（火）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後3時30分の回
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