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悪の法則（THE COUNSELOR）
（2013年 アメリカ）（上映時間1時間58分）
監督：リドリー・スコット
出演：マイケル・ファスベンダー、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、
ハビエル・バルデム、ブラッド・ピット、ブルーノ・ガンツ
＊TOHOシネマズ日劇ほかにて公開
ホームページ http://www.foxmovies.jp/akuno-housoku/
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＜ストーリー＞
"カウンセラー"と呼ばれる若くてハンサムな弁護士（マイケル・ファスベン
ダー）。美しい恋人ローラ（ペネロペ・クルス）との結婚を決意した彼は、出
来心から裏社会のビジネスに手を出してしまう。だが、思わぬ出来事から歯車
が狂い出し、破滅への道を転がり始める……。
＜レビュー＞
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豪華キャストによる謎だらけの不条理劇
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『ノーカントリー』の原作者でピュリッツァー賞作家のコーマック・マッカー
シーが書き下ろした脚本を、巨匠リドリー・スコット監督が映画化した犯罪サ
スペンス。しかも、出演者はマイケル・ファスベンダー、ペネロペ・クルス、
キャメロン・ディアス、ハビエル・バルデム、ブラッド・ピットという超豪華
版。ただし、そんな看板にダマされて、気軽に観に行くと痛い目にあう映画で
す。
ある弁護士が出来心で裏社会のビジネスに手を出したことから、やがて犯罪組
織に追われるようになるというお話。
しかし、そのへんのエンタメ映画とは全く異質。はっきり言って観客にとって
不親切。登場人物はどんなヤツで、何をしようとしているのか。これといって
説明らしい説明もなく、よくわからないところだらけです。ある意味、観客を
置いてけぼりにしている映画といえるかもしれません。
セリフも意味深で暗喩的だったりして、解釈次第でどうにでも取れそうなセリ
フだらけ。いかにもピュリッツァー賞作家の脚本という感じです。
途中でアクションなども飛び出すものの、最後の最後まで謎だらけ。エンディ
ングも唐突に終わってしまいます。観終わってモヤモヤ感が残ってしまいまし
た。
とはいえ面白くないかといえば、そういうわけではありません。何しろリド
リー・スコット監督の演出が冴えわたっています。独特の映像美がサクレツ。
冒頭のマイケル・ファスベンダーとペネロペ・クルスのエッチシーンから、怪
しい雰囲気がプンプン漂います。
後半、主人公が追われるようになると、今度は運命の残酷さや人生の無常さが、
スクリーンを覆います。観ていて息苦しくなるほどです。
この映画では、時々スペイン語が飛び交いますが、製作側の指示で字幕が付い
ていません。それも含めて、この映画のわかりにくさは、観客の想像力に委ね
るためにわざとそうしているのかもしれません。
観客の想像力を大いに刺激する映画。謎だらけで誰でも楽しめる……というわ
けではありませんが、一見の価値はありそうです。
そして豪華キャストの中で、特にハジケているのがキャメロン・ディアス。車
上での大開脚は夢に出そうなエロさです。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
（87点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2013年11月16日（土）TOHOシネマズ日劇にて。午後3時30分の回
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