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あの頃、君を追いかけた（那些年，我們一起追的女孩／
YOU ARE THE APPLE OF MY EYE）
（2011年 台湾）（上映時間1時間50分）
原作・監督・脚本：ギデンズ・コー
出演：クー・チェンドン、ミシェル・チェン、スティーヴン・ハオ、イェン・
シェンユー、チュアン・ハオチュアン、ツァイ・チャンシェン、フー・チアウ
ェイ
＊新宿武蔵野館ほかにて公開。順次全国公開
ホームページ http://u-picc.com/anokoro/
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＜ストーリー＞
1994年、台湾中西部の町、彰化。男子高校生のコートン（クー・チェンドン）
は、悪友たちとバカばかりしていた。だが、あることがきっかけで、クラスの
マドンナ的存在で成績優秀なチアイー（ミシェル・チェン）と話すようになる。
チアイーの指導で勉強に励むようになるコートン。やがて別々の大学に進み離
れ離れになっても、電話で毎日話をする2人だったが……。
＜レビュー＞
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「あの頃」を思い出すノスタルジックで切ない青春ストーリー
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台湾と香港で大ヒットした青春映画です。登場するのは高校生たち。といって
も、リアルタイムの話ではなく1990年代のお話。
ちっとも勉強せずに、個性的な仲間たちとともにバカばかりしている男子高校
生のコートン。彼らのマドンナは成績優秀なチアイー。ある時、チアイーのピ
ンチを救ったコートンは、それをきっかけに彼女から勉強を教わる。おかげで
成績も上がり、大学に進学するが、別の大学に進んだチアイーとは離れ離れに。
それでも、電話を通じて交流を続ける2人だったが……。
基本はごく普通の青春ストーリー。仲間たちとおバカなことばかりするコート
ンたち。エロい話も含めて、いかにもあの年頃の高校生らしい姿です。そして、
コートンとチアイーの初々しい恋。それらがテンポよく、生き生きと、ユーモ
アたっぷりに描かれています。スローモーションや早回し、ローアングルや上
からのカメラなど映像的にも工夫。
ポニーテールの髪形、ヒット曲、ブルース・リー、日本のアニメ、公衆電話な
ど、当時の時代背景もうまく取り込みながら、ノスタルジックな雰囲気を生み
出しています。
コートンとチアイーのロマンスは、友達以上恋人未満。お互いに大事なひと言
が言えないままに、やがてひょんなことからすれ違います。その結末はどうな
るのか。
クライマックスが必見です。ここは正直ぶっ飛んでしまいました。久々に再開
した仲間たち。そこで起きる想像もしないハプニング。一瞬、大笑いした後に、
切なさがズンズンとこみあげてくる仕掛けが用意されています。おまけに、そ
こには「あの時こうしていたら」というコートンの苦い思いまで表現されてい
るのです！
エンドロール後のメイキング映像などで、観客をホツコリさせてくれる配慮に
も感心。
この映画は、ギデンズ・コー監督が自伝的小説を自ら映画化したもの。本格的
な長編の監督は初めてとのことですが、とてもそうは見えません。自身の思い
入れと、見せる工夫をうまく両立させています。
主演の２人、クー・チェンドン、ミシェル・チェンも素晴らしいですね。最初
はいかにも子供っぽかった２人が、最後にはちゃんと大人になっているからエ
ライもの。
瑞々しくて、ノスタルジックで、切なさにあふれた青春ストーリー。観た人は、
きっと自分自身の「あの頃」を思い出してしまうでしょう。
≪ぽちの満足度≫
★★★★☆
（93点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2013年9月14日（土）新宿武蔵野館にて。午後2時30分の回
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