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コールド・ウォー 香港警察 二つの正義（寒戦／COLD WAR）
（2012年 香港）（上映時間1時間42分）
監督・脚本：リョン・ロクマン、サニー・ルク
出演：アーロン・クォック、レオン・カーフェイ、チャーリー・ヤン、ラム・
カートン、チン・カーロッ、アンディ・オン、テレンス・イン、アーリフ・
リー、アレックス・ツイ、マー・イーリー、エディ・ポン、アンディ・ラウ
＊シネマート新宿ほかにて公開
ホームページ http://coldwar-movie.com/
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＜ストーリー＞
香港の繁華街で爆破事件が発生し、その直後に警官５人が車両ごと誘拐される。
海外出張中の長官に代わって、"行動班"を率いるリー副長官（レオン・カーフ
ェイ）が捜査の指揮を執るが、誘拐された警官の中には彼の息子が含まれてい
た。リーは総動員態勢を敷くが、"保安管理班"のラウ副長官（アーロン・クォ
ック）は、公私混同だと批判する。そんな中、汚職に関する密告を受けた"廉政
公署"が内部調査を開始し、リーとラウに疑惑の目が向けられる……。
＜レビュー＞
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スリリングで先が読めない香港の警察サスペンス
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『インファナル・アフェア』をはじめ、香港の警察者モノの映画は面白い！201
2年の香港アカデミー賞で９部門に輝いたこの映画も、かなりの面白さです。
ドラマの背景にあるのは、次期長官の有力候補の２人の副長官の対立。１人は
現場の叩き上げのリー。もう１人はエリートで若いラウ。そんな中、爆破事件
が起き、続いて警官５人が車両ごと誘拐されます。海外出張中の長官に代わっ
て、リー副長官が指揮を執り、総動員態勢を敷くものの、ラウ副長官はそれを
批判します。
２人の副長官のほかにも、様々な人物が登場するこの映画。しかし、混乱する
ことはありません。人物の出し入れが実に巧み。
そして、何よりも、最初から最後まで異様な緊迫感がスクリーンを覆います。
この雰囲気のつくり方は、香港映画独特のものかもしれませんねぇ。おかげで
一瞬も気を抜けませんでした。
対立する２人の副長官を演じるアーロン・クォックとレオン・カーフェイの、
冷たい火花が散るような演技も見応え十分です。
前半のヤマは人質に身代金を渡すため、ラウが自ら車を運転して出かけるシー
ン。様々な指示を出して翻弄する犯人。それに従うラウ。必死で後を追う捜査
陣。ハデなカーアクションも盛り込みつつ、スリリングな展開が続きます。
後半は、作戦の失敗をめぐってラウに疑惑の目が向けられます。さらに、疑惑
はリーにも向けられ、対立する２人がどちらも「疑惑の人」になってしまうと
いう展開。いったい何が正義なのか、まったくわからなくなってきます。
クライマックスはド派手な爆破シーン。そして、明らかになる事件の犯人。
「な〜んだ」という気もしないではありませんが、そこまでの運びが良いので
気になりません。
最後には、続編を示唆するようなエピローグも。そちらも楽しみです。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（91点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2013年11月1日（金）シネマート新宿にて。午後2時20分の回
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