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フローズン・グラウンド（THE FROZEN GROUND）
（2013年 アメリカ）（上映時間1時間45分）
監督・脚本：スコット・ウォーカー
出演：ニコラス・ケイジ、ジョン・キューザック、ヴァネッサ・ハジェンズ、
ディーン・ノリス、オルガ・ヴァレンティーナ、マイケル・マグレイディ、ブ
ラッド・ウィリアム・ヘンケ、キャサリン・ラ・ナサ、ラダ・ミッチェル、
カーティス・"50 Cent"・ジャクソン
＊ 有楽町スバル座ほかにて全国公開
ホームページ http://www.frozenground.jp/
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＜ストーリー＞
1983年のアラスカ・アンカレッジ。17歳の娼婦シンディ（ヴァネッサ・ハジェ
ンズ）が警察に保護される。彼女はロバート・ハンセン（ジョン・キューザッ
ク）という男に殺されそうになったところを逃げ出し、警察に駆け込んだのだ。
しかし、ハンセンは模範的な善良市民で、地元警察はシンディの証言を信用せ
ず、事件化は見送られようとしていた。ところが、身元不明女性の変死体発見
が続き、アラスカ州警察の部長刑事ジャック・ハルコム（ニコラス・ケイジ）
は、シンディの事件と同一犯ではないかと疑う……。
＜レビュー＞
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刑事と犯人。2人の個性派俳優の対決が見もの
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1970〜80年代に実際に起きた猟奇的な殺人事件をネタにした映画です。
物語のスポットライトは、犯人とそれを追う刑事に当てられています。とはい
え、実話ものだけに犯人は最初からバレバレ。ミステリーの魅力は半減してし
まうわけで、それをどうカバーするかがこの手の映画のポイント。
その点、この映画はなかなかよくできています。犯人探しの代わりに、別の魅
力を用意。
まずは役者の演技。刑事役のニコラス・ケイジ、犯人役のジョン・キューザッ
クが何と言っても存在感あり。2人の取調室でのバトルは、特にスリリングでこ
の映画の最大の見せ場です。
猪突猛進で犯人を追い詰めるニコラス・ケイジ。恐ろしい顔を隠して善人の仮
面をかぶるジョン・キューザック。どちらも一歩も引きません。
ジョン・キューザックは『ペーパーボーイ 真夏の引力』をはじめ、最近すっ
かり犯罪者づいていますね。
ただし、この2人の直接対決シーンは後半のみ。では、前半から中盤の見せ場は
何かといえば、ある被害女性をめぐるサスペンス。たった一人だけ生きて逃げ
出してきた若い売春婦。彼女が証言するものの、地元警察は取り合いません。
そこに乗り出してきた州警察の部長刑事。そして、彼女が生きていては危険だ
と、消そうとする犯人。三者が入り乱れて、ハラハラのシーンが続きます。
必死で被害女性を守るニコラス・ケイジが、実は幼い頃に妹を亡くしていたと
いう事実や、彼の妻と子供の事情などもドラマの背景として織り込む、そつの
ない構成です。
そして、後半は圧巻の対決シーンで盛り上げてエンディングへ。
それにしても、実際の事件がすごすぎます。それをきちんと取材して、細部ま
でこだわった犯罪実録ドラマだけに、けっこう見応えがありました。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
（88点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2013年8月28日（水）マスコミ試写（アスミック・エース試写室）にて。
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