|
清須会議
（2013年 日本）（上映時間2時間13分）
監督・原作・脚本：三谷幸喜
出演：役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、寺島
進、でんでん、松山ケンイチ、伊勢谷友介、鈴木京香、中谷美紀、剛力彩芽、
坂東巳之助、阿南健治、市川しんぺー、染谷将太、篠井英介、戸田恵子、梶原
善、瀬戸カトリーヌ、近藤芳正、浅野和之、中村勘九郎、天海祐希、西田敏行
＊TOHOシネマズ日劇ほかにて全国公開
ホームページ http://kiyosukaigi.com/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
＜ストーリー＞
天正10年。織田信長が本能寺の変で命を落とす。長男の忠信も討ち死にし、後
継をめぐって争いが起きる。筆頭家老・柴田勝家（役所広司）と丹羽長秀（小
日向文世）は三男の信孝（坂東巳之助）を、明智討伐の功労者・羽柴秀吉（大
泉洋）は次男の信雄（妻夫木聡）を推して対立する。その決着は、尾張・清須
城での会議に持ち込まれた……。
＜レビュー＞
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
虚々実々の駆け引きを面白く見せる歴史ドラマ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
三谷幸喜監督による歴史ドラマ。実際にあった清須会議をネタにしています。
清須会議とは、織田信長が本能寺の変で討たれた後、誰を後継にするか決める
ために、清須城で開かれた会議。その前後の様子を描いています。
三谷監督といえば、あの手この手で観客を笑わせるのが特徴。ただし、本筋と
は関係ない笑いも多く、最近はドラマ的に薄味な作品が多いように思えました。
というわけで、イマイチ苦手な監督だったのですが、今回はずいぶん感じが違
います。
さすがにネタ自体が面白いせいか笑いは抑制的。もちろん全体はコメディータ
ッチで笑えるところが多いのですが、そんなに技巧に走ることもないし、本筋
から外れた笑いもあまりありません。
その代わり、後継争いをめぐる武将や姫君たちの虚々実々の駆け引きの面白さ
を前面に出しています。
中心になるのは柴田勝家と羽柴秀吉の対立。そこに丹羽長秀や池田恒興、信長
の妹お市などが絡んでスッタモンダの大騒ぎ。粗野な勝家、狡猾な秀吉、復讐
に執念を燃やすお市など登場人物のキャラが明確だし、演じるのが実力者揃い
なので面白くないはずがありません。端役にまで大物役者が登場する豪華版。
武将や姫たちの様々な思いが交錯して、会議は二転三転。はたしてどんな結末
が待ち受けるのか。史実を知っていてもハラハラしてしまいます。
武士のマゲやお姫様の眉、お歯黒などを史実に合わせて見せる、こだわりも見
どころです。
三谷監督の歴史好きの面が、良い方向に転がった映画だと思います。爆笑はで
きませんが、誰でも楽しめそう。史実を知らなくても楽しめますが、知ってお
くとなおさら楽しいかも。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（89点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2013年11月15日（金）ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後3時30分の回
[「き」のページ] |
|