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ローマでアモーレ（TO ROME WITH LOVE）
（2012年 アメリカ・イタリア・スペイン）（上映時間1時間55分）
監督・脚本：ウディ・アレン
出演：ウディ・アレン、アレック・ボールドウィン、ロベルト・ベニーニ、ペ
ネロペ・クルス、ジュディ・デイヴィス、ジェシー・アイゼンバーグ、グレ
タ・ガーウィグ、エレン・ペイジ、アントニオ・アルバネーゼ、ファビオ・ア
ルミリアート、アレッサンドラ・マストロナルディ、オルネラ・ムーティ、フ
ラヴィオ・パレンティ、アリソン・ピル、リッカルド・スカマルチョ、アレッ
サンドロ・ティベリ
＊新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマほかにて全国公開
ホームページ http://romadeamore.jp/
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＜ストーリー＞
ローマで婚約した娘に会うため、アメリカから来た元オペラ演出家のジェリー
（ウディ・アレン）は、フィアンセの父親の美声に驚き、彼を売り出してオペ
ラ界に復帰しようとする……。著名なアメリカ人建築家ジョン（アレック・
ボールドウィン）は、建築家の卵ジャック（ジェシー・アイゼンバーグ）と知
り合い、恋人の親友に好意を持つ彼に警告を続ける……。田舎から上京した新
婚カップル、アントニオとミリー。妻が外出したアントニオの前に、突然コー
ルガールのアンナ（ペネロペ・クルス）が現われる……。平凡な中年男レオポ
ルド（ロベルト・ベニーニ）は、ある朝、大勢のパパラッチに囲まれ大スター
になってしまう……。
＜レビュー＞
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ウディ・アレンの爆笑コメディ。ローマならこんな事もあり！？
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ウディ・アレン監督の作品といえば、昔はニューヨークが舞台と決まっていま
したが、最近の作品はヨーロッパが舞台。今回もローマで起きる恋模様を描い
た群像劇です。
描かれるのは４つのエピソード。旅先のローマで出会った青年と婚約した娘に
会うためにやって来た元オペラ演出家。田舎から出てきた新婚カップル。恋人
の友人の売れない小悪魔女優に惹かれる青年。そして、なぜか突然スターにな
ってしまう平凡な会社員。彼らの身に起きることをテンポ良く、ユーモラスに
描いていきます。
最近のウディ・アレン作品の中でも、笑える度はかなり高いです。昔のアレン
作品は才気に走り過ぎているところもありましたが、そんなところはまったく
ナシ。誰でも気楽に楽しめます。
個人的に最も笑えたのが、元オペラ演出家が娘のフィアンセの父親の美声に驚
くものの、その美声がシャワーを浴びている時しか成立しないと知り、舞台に
シャワールームを作って歌わせるエピソード。
ある平凡な会社員が突然有名人になって、その行動をマスコミが面白おかしく
レポートするエピソードも爆笑でした。
これだけたくさんのエピソードを詰め込んでいるのに、まったく混乱させない
のだからさすがです。若い建築家の恋のエピソードに、恋のアドバイスをする
幻の中年男を出すあたりの仕掛けも気が利いています。
正直「そんなことあるかい！」と思ってしまうエピソードもありますが、それ
を「ローマならありかも」と思わせてしまう手腕が見事。当然ながらローマの
風景もたくさん登場します。
ジェシー・アイゼンバーグ、エレン・ペイジなど、役者がみんなハマっている
のも見応え十分。まあ何より久々にアレン監督自身が、たくさん登場して皮肉
たっぷりのセリフで笑わせてくれるのがいいですね。
過去のアレン作品にあったシニカルさは残しつつも、「人間ってこんなにアホ
だけど、素敵でしょ」という人間賛歌を前面に出して、観客を楽しませてくれ
る映画です。気楽に観てください。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（90点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（田中ひろあき（ぽち））
〔鑑賞データ〕
2013年6月8日（土）シネ・リーブル池袋にて。午後2時10分の回
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