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ゼロ・グラビティ（GRAVITY）
（2013年 アメリカ）（上映時間1時間31分）
監督：アルフォンソ・キュアロン
出演：サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー、エド・ハリス（声の出
演）
＊丸の内ルーブルほかにて全国公開
ホームページ http://www.zerogravitymovie.jp/
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＜ストーリー＞
地球を周回するスペースシャトル。女性エンジニアのストーン博士（サンド
ラ・ブロック）と、ベテラン宇宙飛行士コワルスキー（ジョージ・クルー
ニー）は船外作業中だった。そんな中、ロシアが自国の衛星を爆破したことが
原因で大量の破片が軌道上を舞い、猛烈なスピードでスペースシャトルを襲う。
衝撃で宇宙空間へ放り出された２人は互いをつなぐ１本のロープを頼りに、生
還を目指すのだが……。
＜レビュー＞
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宇宙が怖い人がますます怖くなる戦慄のリアルさ
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私は宇宙に行きたくありません。だって、単純に怖いんだもん！この映画は、
私のような人がますます宇宙に行きたくなくなる映画です。
宇宙空間で船外活動をする女性エンジニアのストーン博士と、宇宙飛行士のコ
ワルスキー。そこに破壊された人工衛星の破片が襲来。2人は宇宙空間に投げ出
されてしまいます。はたして、彼らは生還できるのか？
わずかにこれだけのネタで約1時間半、観客の目をくぎ付けにします。宇宙を舞
台にした映画はたくさんありますが、ここまでリアルなのはあまりないでしょ
う。
最新技術を駆使した映像が圧巻。無重力の宇宙に投げ出され、くるくる回転し
ながら飛んでいくストーン博士の恐怖、心細さがそのままこちらに伝わってき
ます。まるで自分が宇宙を漂っているみたい。あまりのリアルさに気持ちが悪
くなりそうでした。
ストーン博士の顔をアップで映し、彼女の心理をダイレクトに見せる映像も、
背筋ゾクゾクものでした。
さすがに宇宙空間を漂うだけでは映画にならないので、途中でストーン博士は
宇宙船に乗り移ります。しかし、そこからも波乱の連続。緊張感は少しも途切
れません。宇宙船内の映像も、これまたリアルすぎます。
途中からは、ほぼサンドラ・ブロック演じるストーン博士による一人芝居。し
かし、そこで彼女が幼い子供を亡くした過去を持ち、途中で生きることをあき
らめてしまうという心理ドラマを展開。そして、ジョージ・クルーニー演じる
宇宙飛行士コワルスキーを意外な形で登場させ、再び彼女を前に向かわせる仕
掛けが効いています。
ラストは予想通りとはいえ、グタグダと後日談など描かない潔さが心地よいで
す。
「宇宙での恐怖体験を観客に共有して欲しい」という明確な意図のもとに、完
璧な仕事ぶりで仕上げられた映画。これほど良くできたエンタメ映画はないで
しょう。私は2Dで観ましたが、3Dで観たらもっともっと怖いはず。宇宙が怖い
方はご注意を。
それにしてもサンドラ・ブロックのたくましさときたら。『スピード』を思い
起こさせる演技でした。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（91点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2013年12月13日（金）新宿バルト9にて。午後1時20分の回
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