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怪しい彼女（MISS GRANNY）
（2014年 韓国）（上映時間2時間5分）
監督：ファン・ドンヒョク
出演：シム・ウンギョン、ナ・ムニ、ジニョン、イ・ジヌク、ソン・ドンイル、
パク・イナン、ファン・ジョンミン、キム・スルギ、キム・ヒョンスク
＊TOHOシネマズみゆき座ほかにて全国公開
ホームページ http://ayakano-movie.com/
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＜ストーリー＞
口が悪くて頑固な70歳の老女オ・マルスン（ナ・ムニ）は、ある日、ふらりと
入った写真館で、いつのまにか20歳の頃の容姿に若返ってしまう。憧れの女優
にあやかり「オ・ドゥリ」（シム・ウンギョン）と名乗った彼女は、新たな人
生を歩み始める。孫のジハに頼まれ、彼のバンドでボーカルを務めると、たち
まちその歌声が評判を集めるようになるのだが……。
＜レビュー＞
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70歳の老女が20歳に変身！痛快なファンタジー・コメディ
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韓国のファンタジー・コメディです。
憎まれ口ばかり叩く頑固なおばあさんが主人公。その性格ゆえ周囲とトラブル
が絶えない彼女ですが、ある時「青春写真館」という謎の写真館で写真を撮っ
たら、なんと20歳に若返ってしまったのです。オードリー・ヘプバーンにちな
んで「オ・ドゥリ」と名乗った彼女は、孫のバンドのボーカルになり、テレビ
出演のチャンスをつかみ、プロデューサーに恋心を抱くようになります。
この映画の最大の魅力は、若返った主人公の言動です。外見はキュートで青春
真っ只中なのに、相変わらず憎まれ口をたたき、しぐさなども老女の時のまま。
このギャップが大いに笑いを誘います。オ・ドゥリを演じるシム・ウンギョン
（『サニー 永遠の仲間たち』で主人公の少女時代を演じた）の成りきりぶり
が、半端ではありません。そんな彼女が、人生を生き直していく姿は痛快その
もの。
そして、ただ笑えるだけでなく、感動できる部分もキチンと用意されています。
主人公は若くして夫を亡くし、女手一つで息子を育てました。そんな過去を背
景に、人生の哀歓や親子の絆などを描き出して、観客の涙を誘います。
設定や話の展開自体は、ありがちなもの。クライマックスのコンサートシーン
なんかも、よくあるパターンです。しかし、あるトラブルを絡ませてオ・ドゥ
リたちのステージをこれ以上ないぐらいに輝かせ、大いに盛り上げます。
そして、その後の涙ウルウルのシーンへ。主人公の若返りは、一種の夢なわけ
で、いつかは覚めることになります。その覚めさせ方がなかなか味なもの。さ
らに、最後の最後にもう一度「青春写真館」を登場させて、観客に最後の笑い
をプレゼントします。
ファン・ドンヒョク監督は、社会派ドラマ『トガニ 幼き瞳の告発』が話題を
集めた監督。それだけに、このドラマの背景には、高齢者を邪険にしがちな社
会に対する疑問などがあるのだと思います。
しかし、そうしたことに関係なく、無条件に楽しめる映画です。笑って、感動
して、最後にはホッコリした気分で映画館を後にできます。こういう作品は、
韓国映画のお手のもの。小憎らしいぐらいにウマイです。完全に降参です。
≪ぽちの満足度≫
★★★★☆
（91点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★★☆
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2014年7月21日（日）TOHOシネマズみゆき座にて。午後3時30分の回
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