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ラヴレース（LOVELACE）
（2012年 アメリカ）（上映時間1時間33分）
監督： ロブ・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン
出演：アマンダ・セイフライド、ピーター・サースガード、ハンク・アザリア、
アダム・ブロディ、ボビー・カナヴェイル、ジェームズ・フランコ、デビ・メ
イザー、クリス・ノース、クロエ・セヴィニー、シャロン・ストーン、ジュ
ノー・テンプル、ウェス・ベントリー、エリック・ロバーツ
＊ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開。全国順次公開
ホームページ http://lovelace-movie.net/
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＜ストーリー＞
1970年。厳格な両親のもとで育った21歳のリンダ・ボアマン（アマンダ・セイ
フライド）は、バーを経営するチャック・トレイナー（ピーター・サースガー
ド）と恋に落ち結婚する。だが、チャックは売春で逮捕され、借金で行き詰ま
り、リンダをポルノ映画に出演させる。リンダが出演した映画『ディープ・ス
ロート』は、空前の大ヒットを記録するのだが……。
＜レビュー＞
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実在のポルノ女優の過去との決別と自立へのドラマ
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70年代に、一般の映画館でも上映されるほど大ヒットしたポルノ映画『ディー
プ・スロート』の主演女優リンダ・ラヴレースの伝記映画です。
厳格な両親（特に母親）に育てられ、その反発もあってバーを経営するチャッ
クという男と結婚したリンダ。最初は紳士的だったチャーリーですが、やがて
売春に関わって逮捕され、金に困ったリンダをポルノ映画に出演させます。そ
の映画は思わぬ大ヒットを記録するのですが……。
というわけで、ロクでもない男に引っかかった女の子の悲惨な話なのですが、
そんなに悲惨な描き方はしていません。舞台になった70年代の音楽をバックに、
軽快でポップなタッチで描いていきます。ユーモアもあちこちに散りばめられ、
主人公のリンダがポルノ映画に主演し、スターになるまでの経緯を描いていま
す。
何しろネタがネタなので、エッチな場面もありますが、そんなにイヤらしい描
写はありません。そういうのを期待しちゃダメヨ。
映画の中盤から後半につれて、次第にタッチが変化していきます。実はチャー
リーという男は、もっともっとヒドイやつなのでした。年中暴力を振るってリ
ンダを虐待し、売春までさせます。
そのあたりをいっぺんに明かさずにチラチラと見せていきます。そして、リン
ダがチャーリーと決別し、自伝を書くという展開の中で、いったい2人の間に何
があったのかを明らかにしていきます。
さすがに後半は重苦しさもありますが、それ以上に過去と決別して新たな人生
に踏み出そうとするリンダの姿が、力強く感動的です。そうです、後半はリン
ダの自立のドラマなのでした。
ラスト近くで、ＴＶショーに出演した彼女の姿が凛々しくて、思わず拍手した
くなってしまいました。
そして、その後の両親とのシーンが、さらに感動を高めてくれます。1人の女性
の壮絶な生き様のドラマとして、見応えがありました。
主演のアマンダ・セイフライドは、『マンマ・ミーア！』『レ・ミゼラブル』
などの清純派の役どころだけでなく、過去にもけっこうセクシーな役を演じて
います。今回も初々しさとエロチックさのアンバランスさが絶妙。
そして、夫役のピーター・サースガード、母役のシャロン・ストーン（言われ
ないと気づかないぐらい）などの脇役も充実。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（89点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2014年3月1日（土）ヒューマントラストシネマ有楽町にて。午後1時25分
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