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メイジーの瞳（WHAT MAISIE KNEW）
（2012年 アメリカ）（上映時間1時間子39分）
監督：スコット・マクギー、デヴィッド・シーゲル
出演：ジュリアン・ムーア、アレキサンダー・スカルスガルド、オナタ・アプ
リール、ジョアンナ・ヴァンダーハム、スティーヴ・クーガン、ジェシー・ス
トーン・スパダッチーニ、ディアナ・ガルシア、アメリア・キャンベル、マデ
ィ・コーマン、セイディー・レイ、サマンサ・バック
＊TOHOシネマズシャンテほかにて公開。全国順次公開
ホームページ http://maisie.gaga.ne.jp/
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＜ストーリー＞
ロック・シンガーの母スザンナ（ジュリアン・ムーア）と美術商の父ビール
（スティーヴ・クーガン）が離婚し、それぞれの家を10日ごとに行き来するこ
とになった６歳の長女メイジー（ジュリアン・ムーア）。父はベビーシッター
だったマーゴ（ジョアンナ・ヴァンダーハム）と再婚。一方、母はバーテン
ダーのリンカーン（アレキサンダー・スカルスガルド）と再婚する。そんな中、
多忙な両親はなかなかメイジーの面倒を見られず、代わりにマーゴとリンカー
ンが見るようになるのだが……。
＜レビュー＞
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6歳の少女の瞳がすべてを物語る
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両親の離婚に翻弄される６歳の女の子の物語。ですが、単なるお涙ちょうだい
の感動物語ではなく、女の子の日常を生き生きと描いて、彼女の目線から出来
事を描いています。それが深い余韻を生む映画です。
冒頭から登場するかわいい女の子のメイジー。でも、ロック歌手の母と美術商
の父は険悪な雰囲気。すぐに離婚してしまいます。裁判所の決定でメイジーは、
両親のところを行き来します。そんな中、父はもともとメイジーのベビーシッ
ターだったマーゴと再婚。母もバーテンダーのリンカーンと再婚。ところが、
多忙な両親はメイジーの面倒が見られずに、マーゴとリンカーンに代わっても
らうことが多くなります。
と聞くと、「まあ、メイジーちゃん、かわいそう！」と思ってしまうかもしれ
ません。でも、メイジーは元気です。どんな状況でも涙を見せることなく、け
なげに、そして楽しく暮らしています。
とはいえ、そこにはつらさや悲しさもあるわけで、キラキラした彼女の表情の
中に、チラチラと孤独の影が見えるのが印象的。セリフで多くを語らずとも、
彼女の瞳がすべてを物語っています。それがよけいに観客の胸を打ちます。
それにしてもメイジー役のオナタ・アプリールのかわいさときたら。何なんで
しょう、これ。かわいすぎて反則ですよ〜。
両親や2人の再婚相手の描き方もいいですね。両親はけっして悪人ではありませ
ん。メイジーのことも心から愛しています。しかし、だからといって、いつも
メイジーのそばにいられるわけではありません。
そんな2人に代わってメイジーの面倒を見るマーゴとリンカーン、2人とも人生
に問題を抱えつつも、メイジーのことを愛しています。
そして、やがて訪れるメイジーの転機。ラストで彼女はある決断をします。幼
いながらも、毅然と、そして自然に意思を表明するメイジー。心にしみる素晴
らしいシーンです。
メイジーの決断の意味をどうとらえるかは、観客ひとりひとり違うかもしれま
せん。ただ、この映画のスタッフがレズビアンカップルとその子供たちを描い
た『キッズ・オールライト』（2010）のスタッフだということを考えると、昔
みたいな家族が成り立ちにくい今の時代に、新たな家族の姿を提示しているの
は間違いないでしょう。
これからもいろいろ大変なことがあるでしょうが、メイジーはきっと元気に生
きていくはず。そう思わせてくれるラストが爽やか。シンプルだけれど、感動
できる映画です。
≪ぽちの満足度≫
★★★★☆
（93点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2014年2月16日（日）TOHOシネマズシャンテにて。午後3時の回
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