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オールド・ボーイ（OLDBOY）
（2013年 アメリカ）（上映時間1時間43分）
監督：スパイク・リー
出演：ジョシュ・ブローリン、エリザベス・オルセン、シャールト・コプリー、
サミュエル・Ｌ・ジャクソン
＊新宿バルト9ほかにて公開
ホームページ http://www.oldboymovie.jp/
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＜ストーリー＞
1993年10月。泥酔したジョー・デュセット（ジョシュ・ブローリン）が目を覚
ますと、見知らぬ部屋に監禁されていた。その部屋のテレビで、元妻が殺害さ
れ、自分が容疑者にされていることを知るジョー。娘ミナは養子に出されたと
いう。やがて20年間の監禁の末に、ジョーは突然解放される。自分は、なぜ20
年も監禁され、解放されたのか。ジョーは真実を探ろうとするのだが……。
＜レビュー＞
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パク・チャヌク作品のリメイク。20年間監禁された男の復讐を描く
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2004年のカンヌ映画祭グランプリを獲得した韓国のパク・チャヌク監督の映画
（原作は土屋ガロンと嶺岸信明のマンガ）を、スパイク・リー監督がリメイク
しました。
20年間理由もわからないまま監禁され、殺人犯にされていた男が、突然解放さ
れます。いったいなぜ自分は監禁され、そして解放されたのか。男はソーシャ
ルワーカーの女とともに、自分を監禁した人間を見つけ出して復讐しようとし
ます。
基本設定やストーリー展開はオリジナルとほぼ同じ（あちこち細かな違いはあ
りますが）。ただし、ラストはかなり違います。
それより何より大きな違いは、暴力的で不気味なエネルギー。復讐劇がお得意
のパク・チャヌク監督だけに、オリジナル版は人間の復讐心や暴力性を根底に
置いて、壮絶な世界を展開していました。観終わって、ズシンとくる映画でし
た。
それに対して、今回のリメイク版はあまりそれがありません。背徳的なストー
リーだし、エグい暴力シーンはあるものの、わりと観やすく、わかりやすい映
画になっています。復讐劇というよりは、むしろ危険な謎解きゲームといった
感じですね。
『ドゥ・ザ・ライト・シング』『マルコムＸ』『インサイド・マン』など社会
派からエンタメまで、何でもござれのリー監督だけに、安定した演出です。そ
れでいて、現在と過去の主人公を同じシーンに置くなど、色々と面白いことも
やっています。派手な格闘シーンなども盛り込んでいます。
そして、最近ますます渋い演技を見せる主人公役のジョシュ・ブローリンも魅
力。『とらわれて夏』の殺人犯役も良かったけど、今回はそれとは違う面を見
せてくれます。
というわけで、オリジナル版と別物として観れば、それなりの作品だと思いま
す。同じ素材でも、監督によって全然違う映画になるというのがよくわかるは
ず。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
（86点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2014年6月29日（日）新宿バルト9にて。午後5時30分の回
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