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曹操暗殺 三国志外伝（銅雀台／THE ASSASSINS）
（2012年 中国）（上映時間1時間48分）
監督：チャオ・リンシャン
出演：チョウ・ユンファ、リウ・イーフェイ、玉木宏、アレック・スー、伊能
静
＊ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開
ホームページ http://sousouansatsu.com/
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＜ストーリー＞
"赤壁の戦い"から12年後。魏を治める曹操（チョウ・ユンファ）は、その権力
を盤石なものとしていた。だが、彼に実権を奪われた後漢の皇帝・献帝は、秘
かに曹操暗殺を企てていた。やがて幼い頃から暗殺者として育てられた幼なじ
みの穆順（玉木宏）と霊雎（リウ・イーフェイ）が刺客に選ばれ、穆順は宦官
として、霊雎は侍女として曹操に近づくのだが……。
＜レビュー＞
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曹操を複雑なキャラとして描いた三国志映画
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よくある「三国志もの」の映画です。ただし、悪人のイメージが強い曹操を主
人公に据えているのがミソ。ちなみに、主演のチョウ・ユンファは、ジョン・
ウー監督の『レッドクリフ』にも出演予定だったのが直前で降板したそうです。
そのレッドクリフ＝赤壁の戦いから8年後のお話。魏王として権力を振るう曹操
に対して、後漢の献帝は表向き平静を装いつつ、内心は憤っています。そこで
大臣たちに曹操誅殺の密勅を下すのですが……。
そこに絡んでくるのが、幼い頃に騎馬隊にさらわれ秘密特訓によって刺客とな
った若い2人の男女。男の穆順は宦官となり、女の霊唯は曹操の侍女となって、
暗殺実行の日を待っています。この2人の悲恋も、この映画の大きなポイント。
さらに、そこに曹操の息子や献帝の皇后も絡んできます。
ドラマは霊唯の独白の形式で進行。正直なところ駆け足だったり、ドラマ的に
ツッコミ不足のところも見られますが、さすがにそこは三国志ものが得意な中
国映画。あの手この手で観客を楽しませます。
曹操の本拠の銅雀台をはじめゴージャスなセットや衣装がテンコ盛り。迫力の
アクションもあちらこちらに登場します（『レッドクリフ』ほどの物量作戦で
はありませんが）。
曹操を単なる悪人として描くのではなく、残虐性はあるものの、逆に慈悲深い
ところもあったりする複雑なキャラとして描いているのも特徴です。まあ、た
だの悪人だったら、チョウ・ユンファも出演しなかったでしょうけど。
はたして曹操は暗殺されるのか。その結末は見てのお楽しみですが、クライマ
ックスはエンタメ大作らしい大芝居。チョウ・ユンファが見せ場たっぷりの演
技を披露。そして、穆順と霊唯の悲恋で結んでジ・エンド。2人を演じたリウ・
イーフェイと玉木宏も、なかなかの演技でした。
特に驚くようなところはないものの、三国志ものとしてはまずまずよくできた
映画だと思います。この手の映画が好きな人は、十分に楽しめそうです。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
（86点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2014年2月19日（水）マスコミ試写（京橋テアトル試写室）にて
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