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カフェ・ド・フロール（CAFE DE FLORE）
（2011年 カナダ・フランス）（上映時間2時間）
監督・脚本：ジャン＝マルク・ヴァレ
出演：ヴァネッサ・パラディ、ケヴィン・パラン、エレーヌ・フロラン、エヴ
リーヌ・ブロシュ、マラン・ゲリエ、アリス・デュボワ、エヴリン・ドゥ・
ラ・シェネリエール、ミシェル・デュモン、リンダ・スミス
＊恵比寿ガーデンシネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開
ホームページ http://www.finefilms.co.jp/cafe/
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＜ストーリー＞
2011年のモントリオール。人気ＤＪのアントワーヌ（ケヴィン・パラン）は、
２人の娘と恋人ローズと幸せな日々を送っていた。だが、元妻キャロルとの間
には複雑な感情が横たわり、キャロルも未だに立ち直れずに不思議な幻覚に苦
しんでいた。一方、1969年のパリでは、シングルマザーの美容師ジャクリーヌ
（ヴァネッサ・パラディ）が、ダウン症の息子ローランを献身的に育てていた。
だが、ローランは同じダウン症の女の子ヴェラと仲良くなり、片時も離れたが
らなかった……。
＜レビュー＞
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2つのエピソードで描かれる愛の不可思議さの物語
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マシュー・マコノヒーがアカデミー主演男優賞を獲得した2013年の『ダラス・
バイヤーズクラブ』で注目されたジャン＝マルク・ヴァレ監督が、2011年に撮
った作品です。『ダラス〜』はそんなに変わった映画ではありませんでしたが、
こっちはかなりぶっ飛んだ作品です。
構成的には、２つのエピソードが同時進行します。まず１つは2011年のモント
リオールのお話。人気ＤＪのアントワーヌは、２人の娘と恋人と幸せに暮らし
ています。しかし、実は……。
もう１つのエピソードは、1969年のパリのお話。美容師のジャクリーヌは、ダ
ウン症の息子を献身的に育てるシングルマザー。大変だけど充実した毎日を送
っていたのですが……。
正直なところ、２つのエピソードがどう関係するのかをはじめ、謎がたくさん
ある映画です。それゆえ「この先、いったいどうなるの？」という興味でつい
見入ってしまいます。おまけに全体の雰囲気も何やら怪しくて、ゾクゾクする
ような空気が流れます。映像も鮮烈で見応えたっぷりです。
途中からは、どうやらテーマらしきものが見えてきます。2011年に生きるアン
トワーヌは、元妻との関係に悩んでおり、元妻は精神的に立ち直れずに夢遊病
のような症状になって、幻覚を見ています。
一方、1969年に生きるジャクリーヌは、一生懸命に愛情を注いだ息子が同じダ
ウン症の女の子と仲良くなり、常に一緒にいたがってジャクリーヌを困らせま
す。
要するに、これって男女の愛と親子愛の違いはあれど、愛の複雑さ、不可思議
さのドラマですよね。
それにしても、２つのエピソードがどう絡むのか依然として不明。と思ってい
たら、そのうちソウルメイトなんて話が出てきたり、霊能力者が登場したり、
前世だの来世だのという言葉が飛び出したり。もしかしてスピリチュアル系の
話なのか？？？？？ そして、1969年の話は2011年の元妻が見た幻覚なの
か？？？？
うーむ、結局のところ、最後までたくさんの謎が残りました。まあ、そういう
点も含めて、ユニークな映画なのは確かです。
ジョニー・デップの元奥さん（と言っても籍は入ってなかったけど）のヴァネ
ッサ・パラディがシングルマザー役を好演。これまではアイドル的な扱いだっ
たけど、これから本格派になるかもね。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆
（80点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2015年4月4日（土）ヒューマントラストシネマ有楽町にて。午後1時10分の回
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