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でーれーガールズ
（2014年 日本）（上映時間1時間58分）
監督：大九明子
出演：優希美青、足立梨花、白羽ゆり、安蘭けい、須賀健太、矢野聖人、桃瀬
美咲、石崎なつみ、杉浦香絵、山根千佳、前野朋哉、丘みつ子、甲本雅裕、根
岸季衣
＊ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開
ホームページ http://deereegirls-movie.jp/
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＜ストーリー＞
1980年の岡山。東京から転校してきた佐々岡鮎子（優希美青）は、クラスに馴
染めずにいた。そんなある日、鮎子は憧れの大学生ヒデホと自分を描いた自作
の恋愛マンガを、美人で目立つ存在のクラスメイト秋本武美（足立梨花）に見
られてしまう。それをきっかけに友情を深める2人。しかし、ある出来事がきっ
かけで2人はケンカ別れをしてしまう。それから30年後、売れっ子漫画家となっ
た鮎子（白羽ゆり）は、講演の依頼を受け母校へやって来た。そこで、母校で
教員となっていた武美（安蘭けい）と再会を果たすのだが……。
＜レビュー＞
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２人の女の子の友情と別れを描いたノスタルジックな物語
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タイトルの「でーれー」というのは、「ものすごい」を意味する岡山弁だそう
です。原作は原田マハの小説。2人の女性の友情を描いた青春ドラマです。
冒頭は、ラジオの深夜放送を聞きながら漫画を描く女子高生・鮎子が登場。深
夜放送では鮎子の投稿が読まれますが、そこには山口百恵の引退の話が出てき
ます。というわけで、この物語の舞台は1980年の岡山です。
鮎子は東京から、岡山のお嬢様学校に転校してきました。そのため、なかなか
クラスに馴染めずにいたのですが、彼女が描いた漫画がきっかけで、美人で目
立つ存在のクラスメイト武美と親しくなります。その漫画は大学生のヒデホと
鮎子の恋愛を描いたもの。しかし、やがて、あることで2人は仲違いしてしまい
ます……。
いやぁ〜、みずみずしいドラマですねぇ〜。鮎子と武美、2人の初々しさがたま
りません。おとなしく控えめな鮎子、派手で積極的な武美というキャラの対比
も効果的。それを演じる優希美青と足立梨花もキラキラした演技です。ありふ
れた話ですが、2人が通う学校の厳しい校則を使って笑いを取る場面などもあっ
て、誰でも素直に共感できそうです。
ところが、わりと早い時期から30年後の現在のシーンが登場。人気漫画家にな
った鮎子が、過去を回想しつつ母校に講演に行き、そこで武美と再開するドラ
マが、1980年の高校時代のドラマと並行して展開します。
これが、どうにもいけないのです。いや、ドラマ自体は悪くありません。大人
になった2人を演じた白羽ゆり、安蘭けいという元宝塚女優もさすがの演技です。
でも、やっぱり高校時代のドラマとは異質だから、流れが止まっちゃうんです
よねぇ〜。
それに現代の話も、けっこう大変なことが起きる重たいドラマなのに、流れが
悪いからバタバタして心に響かないのです。
現在の話は「それから30年後」として後半にまとめたほうが良かったのでは？
そこにチラチラと高校時代の出来事を挿入すれば問題ないし、流れ的にもずっ
と良いと思うのですが。
ついでに言えば、高校時代の2人の友情のポイントになる漫画の中の「ヒデホく
ん」の正体が、最初からバレバレなのも気になります。あれはもう少し後まで
ボカしておかないとネ。
とはいえ、山口百恵の「さよならの向こう側」をバックにしたラストは感動的。
特に、あの時代を知っている人は、ノスタルジックな気分も加わって、胸が熱
くなるのでは？（私もそうでした）
それだけにもったいない感じです。もっと違う構成にしていたら、青春映画の
傑作になったかもしれません。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（84点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2015年3月4日（水）ヒューマントラストシネマ渋谷にて。午後4時25分の回
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