Re:LIFE〜リライフ〜(THE
REWRITE)
(2014年 アメリカ)(上映時間1時間47分) 監督:マーク・ローレンス
出演:ヒュー・グラント、マリサ・トメイ、ベラ・ヒースコート、J・K・シ
モンズ、クリス・エリオット、アリソン・ジャネイ、アニー・Q、アヤ・ナオ
ミ・キング、エミリー・モーデン、スティーヴン・カプラン、ダマリス・ルイ
ス、マギー・ゲハ、ニコール・パトリック、ローレン・マックリン、アンドリ ュー・キーナン=ボルジャー
*TOHOシネマズシャンテほかにて公開 ホームページ http://www.relife-movie.com/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
<ストーリー>
若くしてアカデミー賞脚本賞を受賞したハリウッドの脚本家キース・マイケル
ズ(ヒュー・グラント)。だが、それ以降は鳴かず飛ばずの日々。ハリウッド
からもお呼びがかからなくなっていた。そんな彼にエージェントが持ち込んで
きたのは、田舎の大学のシナリオコースの講師の仕事。渋々引き受けたものの
やる気ゼロのキース。あまけに女性教授とトラブルを起こし、女子大生との不 適切な関係も発覚してしまうのだが……。
<レビュー> 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ヒュー・グラントがハマリ役。楽しくて温かな気持ちになれるコメディー 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
主演のヒュー・グラントと監督のマーク・ローレンス(『ラブソングができる
まで』)は、これが4度目のコンビ。よっぽど相性がいいのでしょうね。それ がすぐにわかる映画です。
過去の栄光を引きずったまま道に迷う中年脚本家が、ひょんなことから大学の
講師になって、学生らに触発されて人生のシナリオを書き直すというコメデ ィーです。
主人公の脚本家のキースは、若くしてアカデミー賞を取ったもののその後はダ
メダメ。製作会社に企画を持ち込んでも、断られてばかりです。そんな時に、
エージェントから田舎の大学でシナリオを教える話が持ち込まれ、渋々引き受
けます。しかし、まったくやる気がなく、いきなり1か月も休講にするし、女 子学生と関係しちゃうし、実力者の女性教授を怒らせたり……。
というわけで、全体の展開は想像通り。それでも様々な要素を巧みに取り入れ
て、最初から最後まで楽しませてくれます。例えば、キースが教える生徒たち
の個性派ぶり。狂信的な『スターウォーズ』信者だの、恋愛映画至上主義者だ の、ユニークなキャラばかりです。
映画や文学ネタも満載。特に映画ネタで『レザボア・ドッグス』と『101匹わん
ちゃん』を並べて語るあたりは爆笑モノ。テンポもいいし抜群に楽しい会話が 繰り広げられます。
ドラマ的にも、子育てしながら大学に通い女子学生との恋(といっても深入り
しない描き方がウマイ!)、ずっと疎遠になっている息子との関係(ラストの
一瞬だけでその行く末を見ぜるワザに感服!)などをソツなく盛り込んで、最 後まで飽きさせません。
ドラマのターニングポイントは、教え子の作品のプロデューサーになりかけた
キースが、意外な選択をするところ。そこから心温まるラストへと持っていき、
観客に「人生は何度でもやり直せる」というメッセージを伝えてくれます。
その後のエンドロールのおまけも含めて、よくできた映画だと思いますね。マ
リサ・トメイ、J・K・シモンズ、アリソン・ジャネイなど、脇役の味のある 演技も見ものです。
≪ぽちの満足度≫ ★★★☆☆(+1/2★) (88点) (田中ひろあき)
〔鑑賞データ〕 2015年12月14日(月)TOHOシネマズシャンテにて。午後6時30分の回
[「アルファベット」のページ][「り」のページ] |