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トラッシュ！ この街が輝く日まで（TRASH）
（2014年 イギリス・ブラジル）（上映時間1時間54分）
監督：スティーヴン・ダルドリー
出演：ヒクソン・テヴェス、エドゥアルド・ルイス、ガブリエル・ワインスタ
イン、マーティン・シーン、ルーニー・マーラ、ワグネル・モウラ、セルト
ン・メロ、アンドレ・ハミロ
＊ＴＯＨＯシネマズ みゆき座ほかにて全国公開
ホームページ http://trashmovie.jp/
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＜ストーリー＞
ブラジル・リオデジャネイロ郊外でゴミを拾って暮らす３人の少年ラファエル、
ガルド、ラット。ある日、彼らはゴミの中から１つの財布を見つける。しかし、
その財布には世界を揺るがす重大な秘密が隠されていた。ほどなく警察が現わ
れ、そのサイフを探し始める。正義感に突き動かされた少年たちは、命の危険
を顧みずに、真相へと迫っていくのだが……。
＜レビュー＞
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スラムの子供たちの冒険ストーリーを生き生きと
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『リトル・ダンサー』『めぐりあう時間たち』『ものすごくうるさくて、あり
えないほど近い』などのスティーヴン・ダルドリー監督。これまでも、少年を
主人公にした作品を撮ってきましたが、今回も子供たちが主役のドラマです。
舞台はブラジルのスラム街。ゴミを拾って生活する少年が財布を拾います。そ
こにはお金とともに、何やら不思議なものが入っていました。すると、まもな
く警察が必死でその財布を探し始めます。財布に大きな秘密があると確信した
少年は、2人の仲間とともに警察に命を狙われながらも、真相に迫っていきます。
冒頭からスリリングでよどみのない展開が続きます。事件の当事者となった少
年の告白を撮影した動画。そして事件の伏線となったある男の行動などがコン
パクトに描かれ、観客をドラマに引き込みます。
まもなく少年たちは財布を拾い、警察に命を狙われるようになります。その追
及の手をかわしながら、真実に迫っていく少年たちの冒険ストーリーが、この
映画の大きな柱。二転三転する展開。「あわや」というピンチの連続。
同時にそこには、謎解きの面白さもあります。財布の中には、お金、IDカード、
ポケットカレンダー、少女の写真、アニマル・ロトのカード、コインロッカー
の鍵。それらに加え英語の聖書を使って、ある場所にたどり着く少年たち。は
たして、どんな真実が隠されているのか。
まあ、真相はけっこう早いうちにわかってしまうんですけどね。それでも面白
さが失速することはありません。とにかく脚本が巧みなんですよ（脚本は『ラ
ブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス）。原作は小説ということで、
少年たちの冒険ストーリー、謎解きのミステリー、さらに事件の背景にある貧
富の格差や腐敗、汚職などのブラジルの社会問題など、様々な要素がテンコ盛
り。しかし、けっして窮屈な感じはしません。多少都合の良い展開もあります
が、ウソ臭さは感じません。
そして、相変わらず子供たちを生き生きと描くダルドリー監督の演出が、冒険
ストーリーをより輝かせます。ブラジルのスラム街なども、リアルに描かれて
います。子供たちの世話をする神父ジュリアードとボランティア・スタッフの
女性オリヴィアも効果的に登場。悪徳警官フェデリコのワルぶりも、なかなか
のものです。
ラストはちょっとお気楽な感じでしょうか。それでも、すがすがしくて、後味
は良いです。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（89点）
≪ぽちのオススメ度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2015年1月15日（木）新宿シネマカリテにて。午前10時45分の回
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