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ドント・ブリーズ（DON'T
BREATHE）
（2016年 アメリカ）（上映時間1時間28分）
監督：フェデ・アルバレス
出演：ジェーン・レヴィ、ディラン・ミネット、ダニエル・ゾヴァット、ステ
ィーヴン・ラング
＊TOHO シネマズ
新宿ほかにて全国公開
ホームページ http://www.dont-breathe.jp/
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＜ストーリー＞
自堕落な親を持つロッキー（ジェーン・レヴィ）は、幼い妹を連れて家を出よ
うと考え、その資金稼ぎのために恋人マニー（ディラン・ミネット）と友人ア
レックス（ダニエル・ゾヴァット）とともに、盲目の老人の家に強盗に入る。
老人は娘を事故で失い、賠償で得た大金を自宅に隠し持っていると噂されてい
た。簡単に済むと思った強盗だったが、ロッキーたちには予想もしない運命が
待っていた……。
＜レビュー＞
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盲目の老人に追い詰められる若者たちの恐怖
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ホラー映画の巨匠サム・ライミ監督が製作し、リメイク版『死霊のはらわた』
のフェデ・アルバレスが監督したスリラー映画です。
主人公はロッキーという女の子。自堕落な母親に苦しめられている彼女は、幼
い妹とともに家を出て移住したいと考えています。その資金稼ぎのために、恋
人のマニーと友人のアレックスという２人の男の子とともに強盗に入ります。
ターゲットは盲目の老人の家。戦争で失明した元兵士の彼は、娘を交通事故で
亡くし、その賠償金を家に隠しているという噂です。これは楽勝だと老人の飼
う猛犬も眠らせ、家に忍び込みます。ところが……。
というわけで、ここから盲目の老人という設定が効いてきます。何しろロッ
キーたちが目の前にいても、老人はその存在に気づきません。普通はすぐにバ
トルが展開して決着がつきそうな展開でも、そうはならないわけです。その代
わり、老人はものすごい聴覚と嗅覚を持っています。そのため、少しでも音を
立てたりするだけで、一挙にロッキーたちは狙われてしまうわけです。こうい
うところから、ハラハラドキドキのシーンが生まれ、その波状攻撃が続きます。
しかも、この老人ときたら元兵士だけに、無茶苦茶に強いのです。そのため、
最初に見つかったマニーはあっさり殺されてしまいます。それによってロッ
キーとアレックスの恐怖はますます高まっていきます。
老人は射撃にも長けているようです。しかし、そこはさすがに目が見えないだ
けに、微妙に相手の急所をはずしたりします。これもまた面白い効果を生みま
す。本当ならあっさり射殺されるはずの至近距離からの銃撃でも、生き残るこ
とができたりするわけです。
老人の家の構造もハラハラドキドキ度を増幅させます。暗闇の中で脱出を図る
ロッキーとアレックスですが、なかなか成功しません。老人による追跡を逃れ
ながら家の中をあちこち移動して、そのたびにあわやという目に遭います。
ロッキーたちも強盗犯だという弱みがあるために、携帯がつながるのに警察に
連絡できないという仕掛けも効果的。途中で目を覚ました猛犬も、ロッキーた
ちを窮地に追い込みます。
映画の途中ではロッキーたちが、地下室でおぞましい光景を目撃します。それ
によって、老人がますます怖い存在になっていきます。そして、後半では意外
な老人の攻撃がロッキーに迫ります。
ええ？ まさかそんな。バカバカしいにもほどがあるのですが、ここまであっ
けらかんとやられたら、もう文句は言えません。ラストもいい味を出していま
す。なんと死んだはずの老人が……。
まあとにかく、怖くて面白いスリラー映画です。この手の映画が好きな方はぜ
ひ。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（83点）
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2017年1月14日（土）TOHO シネマズ シャンテにて。午後1時5分の回
[「と」のページ]
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