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SING シング（SING）
（2016年 アメリカ）（上映時間1時間48分）
監督・脚本：ガース・ジェニングス
声の出演（日本語吹替版）：内村光良、MISIA、長澤まさみ、大橋卓弥、斎藤司、
山寺宏一、坂本真綾、田中真弓、宮野真守、大地真央、石塚運昇、谷山紀章、
水樹奈々、木村昂、村瀬歩、柿原徹也、重本ことり、佐倉綾音、辻美優、河口
恭吾
＊新宿ピカデリーほかにて全国公開
ホームページ http://sing-movie.jp/
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＜ストーリー＞
動物たちが人間と同じように暮らす世界。コアラのバスター・ムーンが支配人
を務める劇場は潰れかけていた。バスターは劇場の再起を賭けて、歌のオーデ
ィションの開催を企画する。ところが、劇場で働くミス・クローリーのせいで
募集チラシに２ケタ多い優勝賞金額が載ってしまう。おかげで劇場に応募者が
殺到するのだが……。
＜レビュー＞
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シンプルな話を歌の力と小ネタで盛り上げたミュージカル・アニメ
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『怪盗グルー』シリーズや『ミニオンズ』のイルミネーション・エンターテイ
ンメントによるアニメ映画。ちなみに今回鑑賞したのは日本語吹替版。
お話は実にシンプルです。舞台は動物が人間のように暮らす世界。潰れかけた
劇場の支配人が、再起をかけて歌のオーディションを企画します。たったそれ
だけの話なのに、あの手この手で楽しい映画に仕上げているから立派なもの。
全編を通して目を引くのは映像。車の疾走シーンをはじめ、迫力あるシーンが
テンコ盛りです。もちろん動物たちの動きも、実に自然に仕上がっています。
ただし、登場人物のキャラ紹介と、ほんのワンフレーズ程度の歌が次々に披露
されるオーディションシーンが中心の前半はやや退屈。それが中盤以降になる
と、俄然面白くなってきます。
25匹の子を育てるものの日常に飽き足らないブタさん、歌は抜群に巧いのに極
度のアガリ症のゾウ、父親に引き入れられたギャングの世界から足を洗いたい
ゴリラ、パンクロックを愛するハリネズミなどの個性的なメンバーが、オーデ
ィションをきっかけに人生を変えようとするドラマが展開します。
一方、劇場支配人のコアラにも、スポンサー集めという難題が浮上。大金持ち
の元スターのおばあさんから、何とかお金を引き出そうとするものの、それが
きっかけで大変なことになってしまいます。それによってコアラはどん底に落
ちるのですが、そこからの再起物語が後半に描かれます。
クライマックスは野外劇場での圧巻のショー。そこで披露される歌の素晴らし
いこと。いずれもおなじみのヒットソングですが、日本語吹替版でもキャスト
の見事な歌声が披露されます。それまでは前半でワンフレーズ披露される程度
なので、なおさらクライマックスが盛り上がる仕掛けになっています。
ブタさん主婦の自己実現、ゴリラ青年の自立と父との絆の確認、ネズミ男（と
いっても妖怪ではない）のラブロマンスなど、様々な要素がポジティブに帰結
して、ラストは大団円となります。誰でも温かな気持ちで映画館を後にできる
はず。
ちなみに、オリジナル版のキャストは、マシュー・マコノヒー、リース・ウィ
ザースプーン、セス・マクファーレン、スカーレット・ヨハンソン、ジョン・
C・ライリー、タロン・エガートンなどなど。彼らがどんな歌声を披露としてい
るのか、そちらもチェックしたくなりました。
≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆（＋1／2★）
（85点）
（田中ひろあき）
〔鑑賞データ〕
2017年4月20日（木）新宿ピカデリーにて。午後7時20分の回
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